ミナミっぽさって、いったいどんなものでしょう。派手なネオン、大きな看板、猥雑な雰囲気…昭和から続くステレオタイプなミナミの風景が広がっているのがなんばグランド花月の周辺、ウラなんば。
かつては大きなキャバレーだった味園ユニバースのあたりは、高度経済成長期の日本にタイムスリップしたかのような懐かしささえ感じます。

千日前、南海通を東へ。味園ユニバースの手前の瀟洒なお店、鶏尽。オープンしてまだちょうど2年ほどのお店ですが、界隈の鶏料理店のなかでも特に丁寧な仕事の光るお店です。

和モダンの雰囲気で木のぬくもりを活かした店内。明るくて清潔感もあり、女性受けも抜群の雰囲気です。カウンターとテーブル、奥と2階に個室のレイアウトのようです。

まずは鶏のお造り盛りから。手羽やハラミなど、新鮮でないとできない部位もあるのが嬉しいです。「鶏に尽くす」ことから鶏尽と名付けられたというこのお店。その名の通り、味にも見栄えにもとことんこだわっている感じが伝わります。

焼き物もひとつひとつが丁寧な仕事ぶり。ボリューム感満点で、大ぶりながらふんわりとした触感のキモはなかでも特筆すべき一品です。昔から食べなれて、食べ飽きたくらいに思っていた「焼き鳥」も、まだまだ上には上があるんだと実感することになるでしょう。

焼き鳥は1本1本が非常に大ぶり。普通の焼き鳥屋さんの1.5倍くらいのイメージで食べ応え十分。

焼き物以外もレベルが高い!泉州はじめ鮮度抜群の焼き野菜やからすみぶっかけ漬け半熟卵など、お酒のアテにも抜群のメニューが数多くありますが、一押しはシンプルイズベスト、むね肉たたき。キンカン醤油漬けといくら大盛りの2種類から選べます。湯引きして叩いた柔らかなむね肉を、具材を挟んで海苔で巻いて一気に頬張る贅沢なメニュー。見た目も味もインパクト大の逸品です。

美味しいお酒と鶏三昧の多幸感につつまれてお店を出ると、そこは「ミナミらしい」ネオンの海。

東京ではすでに絶滅してしまったキャバレーもここでは健在。昭和の時代から変わらない、懐かしい街の灯を残したまま、こうして新しい名店が生まれていくミナミの実力を思い知り、幸せな気分で家路につくことができました。

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